2023 09.01

山梨県 フルーツグロアー澤登 に行ってきました

日本における有機果樹栽培の第一人者である「フルーツグロアー澤登」へ。
澤登芳氏の農園を引き継ぐ共同代表の澤登芳英さんから果物栽培のお話しをお伺いしてきました。ご自宅の裏では、ブドウ約15種類とキウイフルーツの有機・農薬不使用の生産をされています。

山梨県 フルーツグロアー澤登 に行ってきました

お伺いしたときは、ちょうどキウイフルーツの受粉作業をされていました。キウイの中には既に小さな実がついているものや、花が咲いているものも。ハウスの中は心地よく風のぬける空間でした。

キウイフルーツの栽培は、枝の根をそのままにしておくと、翌年には実りが悪くなるため、毎年の剪定作業は欠かせません。また、適地は乾燥のしていない、適度に湿度がある所を好みます。近年は、暑さから何本もの木が枯れてしまい、果実が焼けてしまったそうです。地球温暖化は、植物にも大きな影響を与えています。

山梨県 フルーツグロアー澤登 に行ってきました

山梨県 フルーツグロアー澤登 に行ってきました

澤登さんはこう語ります。

フルーツは食べるタイミングが難しい、自然の食物。
収穫には早すぎず、遅すぎず、時期を見計らう必要がある。
有機キウイフルーツは、比較的やわらかくなる期間がゆっくり進みますので、一般的なエチレン処理したものに比べると、安定したやわらかさを保つことができます。
私のところでは、何も処理せず、自然追熟保存しています。
11月に収穫し、冷蔵庫でゆっくり熟成してから随時出荷しているので4月から5月初旬ごろまでお届けしています。

ブドウはキウイと異なり、樹から完熟になり収穫されています。樹から栄養をたっぷりと補給し、甘さを蓄えた状態で収穫されたブドウは絶品。ブドウが樹で完熟すると、ところどころレーズンのように乾燥し、しぼんでしまいます。ほかの粒に比べてひときわ小さく、色が黒ずんでいるため気づかずに捨てている方もおられると思いますが、完熟の実は砂糖菓子のように甘く、シャリシャリと結晶化した糖を味わえ、自然が生み出したお菓子のように感じられます。

山梨県 フルーツグロアー澤登 に行ってきました

山梨県 フルーツグロアー澤登 に行ってきました

お父様が考案し特許を取られた、「サイドレスハウス」で栽培されており、ハウスは側面が開いているので、空気の対流が起こし、斜面まで風が行き届きます。また、雨も防げるので、病気にならず、薬剤を一切使用しないブドウ栽培を実現しておられます。

自然派の栽培と聞くと、ハードルを高く感じる方もおられると思いますが、例えば耕作放棄されている場所や、荒れた畑を見つけ、土から耕し、気候や風の向きの把握ができれば、有機栽培も可能に繋がります。自然の食物を扱うことは、容易ではありません。ですが、少しでも有機農法について知る機会が増え自然食環境が広がれば良いと、私どもも考えております。

ラ・グランド・コリーヌ・ジャポン(岡山県)で、自然派ワインを醸造する大岡弘武氏は、澤登さんの小公子(ブドウ)を使用し、フランスで培った知識と経験に基づき「小公子」ワインを醸造されました。添加物を一切加えず、フィルターも熱処理もしていない本物の自然派ワインです。

今後も皆さまに、お二人の想いが詰まった商品を、お手元にお届けできるようご紹介させていただきます。

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