2024 12.02
「まるで、檻(おり)の中に人間が住んでいるみたいなんですよ!」
最近、生産者を訪問した際に、よく耳にする話。
獣が山から里山に下りてきては、私たちの生活領域に足を踏み入れている。
ニュースでもとりあげられることも多いが、その理由は異常気象などにより山に餌がないため、といわれている。ずっと以前は、少々の金網や電線で対応できたものが、最近では集落や田畑を大きく囲むように設置する地区まである。そうしないと侵入を防げないからだ。そのことを 「まるで、檻(おり)の中に人間が住んでいるみたいなんですよ!」と表現した、生産者の言葉が印象にのこっている。
猪・猿・ウサギ・熊・ネズミなどが、生きるため・遊びのため!?に田畑を荒らし、農作物を横どりしていく姿を想像すると、大変心苦しい。
人間が人間らしく。
動物が動物らしく。
互いの境界線を引くべきか否か。
このあたりで少し立ち止まって、
山や森、そして私たちの生活のことを、ちょっと考える必要があるかもしれない。
旅の途中 長野県南牧村
文・写真 太郎社長(中村太郎)