新鮮しいたけ おかもと
奈良県吉野郡吉野町
就農したきっかけは?
もともと家が原木しいたけ農家であったというのが
前提としてあります。
ただ自分は三男なので継ぐつもりは全くありませんでした。
大学は京都に行き、そのまま京都で就職もしました。
就職した先の担当していたお客様がものづくりが盛んな会社ばかりで、ものづくりはいいなぁと思っている時に実家の話をしたら、継ぎ手がいないんだったら継いでみてはと言われ意識し始めました。
自分はしいたけがあまり好きではなかったのですが、友達とバーベキューをして家のしいたけを焼いてみたら友達が美味しいと言うので自分も久しぶりに食べるととても美味しかった。
父親から今は原木のしいたけ農家が減っているという話を聞いていたので、商売のチャンスがあるかもしれないと思い、継ぐことにしました。
栽培するにあたってのこだわりはなんでしょうか?
「原木である」ということが一番のこだわりです。
しいたけの栄養は木の栄養なので、天候を見極めて木がベストの状態になるように見極めています。
原木しいたけ農家が減っているのは重労働であること、栽培効率があまり良くないこと、生産の計画が立てにくいことなどが挙げられます。
ただ、原木しいたけしか食べたくないと言ってくださるお客様や、原木じゃないと仕入れないというお料理屋さんがいらっしゃるので原木は辞めようとは思わないです。
いままで苦労したことはなんでしょうか?
東日本大震災があった時は全く収量が出なくて、3割くらい減ったので辞めようかとさえ思いました。
原木の産地を変えたことによって樹種も変わり、水の抜き方とかも変わってその性質を掴むのが大変だったからです。
原木の値段が高騰しているので、探すのにも苦労しました。
3、4年掛けて性質も掴み、大分と奈良の原木も見つかったので今はようやく安定してきたかなというところです。
そういった経験があってもやっていてよかったなと思ったことはありますか?
原木しいたけ農家が減ってきている分、求めているお客様に出会う機会が多くなりますし、
それだけ注目もされやすくなります。
今では、奈良の原木しいたけと言えばおかもとさんと言われるようになったのでそれがとてもモチベーションになっています。
これからの夢を教えてください
原木しいたけ農家をやってみたい、継いでみたいと思われるような魅力のある産業にしていきたいです。
田舎でも面白いことが出来るんだよということを見せていきたいですね。