熊本県・天草の海水でつくった粗塩です
天草より愛を込めて 天日塩/煎熬塩
- 名称
- 小さな海 青(天日塩)/赤(煎熱塩)
- 内容量
- 240g
- 原材料
- 海水(塩)
- 保存方法
- 常温
- 生産地
- 熊本県
- 賞味期限
- -
- こちらの商品はヤマト宅急便でお届けいたします。
「僕たちの身体は、実は小さな海なんだよ」
天草灘からの風が耳元でささやき、寄せては返す波が水平線を彩る熊本県天草。遠く東シナ海を望む西側に位置するこの町で、故 松本氏の遺志を引き継ぐ仲間たち(天草塩の会)がいまも時間を刻む。専売公社が塩の管理をしていた時代から、生命の源となる塩と30年以上も長きに渡り向き合ってきた先代の想いの灯は、着実に次の世代へ受け継がれている。

「人が生きていくための原点は、なんなのか?」、長年、先代が問い続けた答えが塩だった。工業的なものではなく、古来より人々が培ってきた命の塩つくりを再び蘇らせたい、という想いを抱き、辿り着いたのが美しい自然が広がる天草だった。
いまも数人のメンバーにより交代で育む塩つくりは、自然との対話でもある。さまざま仕事のかたわら、慣れた手つきで刻むリズムは、ずっと前と変わらない時間の流れがそこにあるように感じた。

海水をそのまま結晶させる意味。
海は、生命の源。山から川、川から海へ、雲から山へ。自然の循環が悠久の時間を創り出し、未来を刻んでいる。そして私たちの身体にもまた、”小さな海”が広がる。そこに共通するのは、命をつなぐ塩の存在。決して大量生産はできないが、自然に逆らうことなく、自然の摂理に従う。その答えが、太陽と風。そこから出来上がる塩は、精製されたものとは一線を画す豊富なミネラルが含まれている。

天草塩の会の想いを抱く塩
彼らの塩には、天日塩(えんぴえん)と煎熬塩(せんごうえん)の2種類がある。天草の太陽と風を利用しながら、ゆっくりと海水(かん水)を天日小屋の天日皿で結晶させた天日塩。もう一方は、やぐらを利用して何度も何度も海水を循環させることで、海水の濃度を上げていきます。そしてその海水を薪による弱い火力でじっくり焚き上げた煎熬塩。どちらも結晶の形が一定でないため、私たちの身体に必要な多くのミネラルを含み、ほのかな甘みがあるのが特徴だ。

一般的に流通する精製塩と天日塩
海水から塩だけを取り出し、不純物(にがりなど)を取り除いた後に高温で加熱・乾燥して粉状にする工程で作られたものが精製塩と言われるものだ。成分の99%以上が塩化ナトリウムと純度が高いため、味はシンプルでやや角がある。ただ、大量生産が可能なため、一般的に広く利用されている。
天日塩は、海外の塩田で作られた塩を輸入することからはじまる。日本国内で輸入した岩塩を水に溶かして不純物を取り除いた後、濃い塩水を作り、水分を蒸発させて塩の結晶を作る。この塩もまた、私たちの家庭に広く使用される一助となっているのも確かだ。

近年、全国各地で天草塩の会のような取り組みで、人の命や食卓を支えている活動を目にする。先代の松本氏が存命当時、多くの人々がその技術を学ぶために、この最果ての地を訪れたと言う。決して効率的はない営みだが、志を抱きながらこの地の風を感じた方たちは、商売以上にその想いをしっかり継承したことだと信じたい。

私たちさん・らいふは、モノ創りにはその作り手の想いが宿ると信じている。右か左か?合理的か否か?など二者択一は解りやすい反面、どこか窮屈に感じ、見えるものがすべてでないとあらためて思う。何事も余白が大切だと。

窯炊き小屋のすぐ横には、海へと続く細道がある。植物に囲まれたその一本道は、水平線のずっと先へと消えていく。この向こう側には、私たちの小さな海もあるのだろう。太古の海から生命が誕生し、いずれ私たちも海へ還っていく。すべてが自然の循環サイクルの環の中で、過去・現在・未来を刻んでいる。
そういえば、天草塩の会の塩は、おにぎりとの相性が抜群に良い。一度、試して欲しい。


生産者: 天草塩の会
美しい天草の海・天草町で、丁寧に手仕事にこだわった塩作りをおこなっています。
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