柑橘にはさまざまな種類がありますが、「河内晩柑」をご存知でしょうか。

ミカン科ミカン属ブンタン類の柑橘類で大正時代、熊本県河内町の西村徳三郎氏の庭で発見され、柑橘類のなかでは遅く実をつける晩成種であるため、地名と合わせてその名がつけられました。この河内晩柑は、産地によってもその呼び名が異なります。熊本県では「ジューシーオレンジ」「ジューシーフルーツ」、鹿児島県では「サウスオレンジ」、愛媛県では「愛南ゴールド」「宇和ゴールド」「愛南ゴールド」「灘オレンジ」「美生柑」などと呼ばれています。

ストレートと濃縮還元の違い

100％ジュースは、ストレートと濃縮還元の2種類に大別されます。
濃縮還元とは、搾った果汁に熱を加えることで水分を飛ばし、4〜6倍程度まで濃縮・冷凍保存したものを製品化するたびに水を加えて元の濃度に戻す方法を採用しています。保管や運搬面の利点がある反面、柑橘の豊かな香りが飛んでしまうため、香料や糖分が添加されていることがあります。

ストレート果汁はその名の通り、柑橘を搾った果汁をそのまま瓶に詰めたものです。搾ってから瓶詰め加工する工程で、添加物は一切使用していません。ただ柑橘は、年によって収穫量がとても大きく異なります。そのため一般的に、豊作時にたくさん収穫した柑橘を絞り果汁の状態で冷凍保存、都度必要な時に「解凍・瓶詰め」する場合があります。ただ福岡正信自然農園では、旬をいただき、自然と向き合うことがなにより大事だと考えるため、その年に収穫された柑橘しか使用しません。美生柑ジュースも同様。つい先日収穫されたものをベルト式搾汁機で果実を丸ごと余すところなく搾り、ろ過機で2段階ろ過して作っています。まるで果実そのものような100％ジュースは、こうして完成します。

まずは、そのまま飲んで河内晩柑の旬を感じてください。酸味が少なく上品な味わいで飲みやすさ抜群です。炭酸水で割り爽やかなドリンクやソルティドッグなどのカクテルもおすすめ！また、醤油に数滴たらしてオリジナルぽん酢やドレッシングにすることで、自然豊かなサラダの完成。そんな様々な使い方が出来るのが柑橘の良いところですね。

農薬・化学肥料不使用の木成り河内晩柑

限りなく自然に近い農業を目指している福岡正信自然農園では、農薬・化学肥料は一切使用していません。みずみずしく食味が良い果実を収穫するためには、長く樹上で実らせることが秘訣です。ただその反面、樹の体力が落ちることで、次年度の収穫に大きな影響を及ぼします。病害虫に強い体力がある樹になることを見守りながら、食味豊かな柑橘を実らせたいという想いが交錯する中、冷静に適切な収穫時期を見極めます。

また福岡正信自然農園の柑橘畑は、いつもたくさんの動植物が集う交差点。
支え合いながら、もたれ合いながら、互いに共鳴する自然環境があります。

ちょっとばかり見栄えの悪さも私たちが慈しむ自然の形だと思っています。いつも想いを理解してくださる皆さんと一緒に、土を、地球を、守っていきたいと日々、考えています。

※グレープフルーツと薬の飲み合わせにはご注意ください

グレープフルーツは、酸味が強く感じられることからも分かるように、ビタミンＣ（100g中36mg）の含有量が多く、クエン酸が含まれています。そのため、「吸収されやすく・かぜや美肌・がん予防」に効果があると言われています。
また、グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類という成分には、薬の血中濃度を上げる作用があります。そのため、薬との併用により、効き過ぎや副作用が強く現れる恐れがあるため注意が十二分に必要です。気になることがありましたら、かかりつけの医師はまたは医療機関へお尋ねください。

『出典：文部科学省「日本食品標準成分表2015年版（七訂）』
『出典：厚生労働省「日本人の食事摂取基準」（2015年版）』
『出典：くすりの適正使用協議会』