わら一本の革命の著書で世界へ一石
産地直送収穫次第発送
【海抜38m】自然農法の祖が宿る哲学と “温州蜜柑”
半世紀以上、自然農法を世界へ発信し続ける
いまでこそ持続可能、サスティナブルという言葉が社会で浸透しているが、半世紀以上前からその考え方の根源を紐解きながら、世界へ一石を投じている農園(愛媛県)があることをご存じだろうか?初代の福岡正信氏は、その道では知らない人がいないほどの存在。自身の闘病の末に悟った”人は自然の一部でしかない、この世は無である”などの境地を、農業を通じて世の中に発信することにその生涯を捧げた人物である。

その功績はとても大きく、世界中のアーティスト、ワイン醸造家、哲学者、経済学者、農業関係者、自然を愛する人々など多方面へ強い影響を及ぼしている。現在、正信氏の孫にあたる福岡大樹(ひろき)氏が三代目園主として実直に責務を担っているのが福岡正信自然農園だ。
農園が大切にしている引き算の法則
前述した自然との向き合い方を伝える上で大切にしているのが、「足すのではなく、引く」ということだ。彼らは、それを引き算の法則と呼んでいる。一般的に人は、あれこれと考え過ぎることで、本質の答えから遠くなる。そのため、できるだけシンプルな発想で、余計な考えやアイデア、そして邪念を取り除くことが最善だと説いている。これは農業という枠を超えて、私たちの日常生活にもヒントになるのではないだろうか。

世界約30か国で翻訳されている同園の著書「わら一本の革命」には、その哲学が記されている。アジアのノーベル賞と称されるマグ・サイサイ賞の受賞にも寄与したであろう同書には、一つ面白い小話が存在する。世界各国の書店で販売される時、その棚のカテゴリーは、農業関連と哲学の場合の二通りに分かれるというのだ。国によって、その捉え方がさまざまなのがとても興味深い。

愛媛の燦燦とした陽光は、柑橘に優しく
自然に抱かれた温暖な瀬戸内は、農産物を栽培するにはとても恵まれた環境だ。温暖な気候、日照時間、ミネラル豊富な海風など瀬戸内海式気候。半世紀以上もの歳月、化学農薬・化学肥料・除草剤を一切使用せずに柑橘を栽培する同園は、年間通じて約30種類の柑橘を栽培している。いや、寄り添っているというのが正しいかもしれない。また、出来る限り自然と共鳴し易い品種を主体にしているのも同園の特徴だ。そこには、時代のトレンドや一過性の人気に左右されない彼らが考える自然農法の哲学が宿っている。

季節のリズムと手仕事
今回ご紹介する温州蜜柑(以後、蜜柑)には、さまざまな品種が存在する。同園だけでも4~5種類ほどの品種があり、年にもよるが11月中旬から年末年始にかけて極早生、早生、中生、晩生へと移り替わる。販売時には品種ではなく、食べごろを見極めてミックスするのだが、人間と同じように柑橘にも一つずつ違う表情があることも一緒に楽しんでいただけると幸いだ。

「あの山のこの品種が、私は一番好き」
「今年は、この品種が最高においしい一つだよね」
農作業の合間の休憩時間には、そんな話題で”みかん談義”に花が咲いている。
楽しみ方、いろいろ
蜜柑は、手でむいてそのまま食べるのが最も一般的だが、スムージーとの相性もバッチリ。実は、果肉の袋の部分や白い筋には驚くほど栄養素が含まれている。そのため、スムージーとしてまるごと使用することで、健康への効果が期待される。また、小松菜やケールなどの青菜、みかんやバナナを一緒にすることで、爽やかなグリーンスムージーの完成。蜜柑の甘酢っぱさとバナナの甘味が野菜と調和することで、すっきりとした味わいになる。

おじいちゃんとおばあちゃんへ
福岡正信自然農園が見守る樹々は、その樹齢によってそれぞれの役割がある。植え付けてから7年、10~20年、30年、それ以上というように、その段階に応じて、収穫する量や手入れする回数を調整する。たくさんの実をならすことは、樹にとって多くの負担が生じる。それは、剪定も同様。そのため同園では、若い樹々から収穫を多く行い、年数を経たものは少しずつ自然へ還していく。その収穫や手入れの頻度を、極端に減らすというのだ。それを人間で例えるなら、長い旅路を歩んできたご年配者への敬意のように感じる。

朽(く)ちていくのが自然
前述した自然へ還すステージにある通称「正信の山」という場所が存在する。ここには、正信氏が存命当時、世界各国からこの地を訪れた人々が寝食を共にした小屋がある。ただ今は、その表情(形)は自然の一部と化している。屋根は崩れはじめ、柱は傾きバランスを保つのがやっとの様である。福岡家はその姿を見ながら、修理することを望んでいない。
なぜなら、この朽ちていくのが”自然”であると感じているからだ。

※温州蜜柑とは別の柑橘が映っているイメージ写真を使用していますが、どうぞご了承ください。
旅の途中:愛媛県伊予市
写真/文:太郎社長(中村太郎)
- その他
- ※1週間ごとの販売量に限りがあります。売り切れ次第予告なく終了となる場合がございますので予めご了承ください。
※いろいろな形や不揃いが自然だと考えています。そのため、大小様々なサイズが一緒に入りますので、入り数は多少前後しますのでご了承ください。
※天候の加減や収穫のタイミングにより外皮の色付きが写真と異なる場合がございますが、自然のものですのでご理解ください。
- こちらは産地直送便でお届けする商品です。
レビューを投稿するにはログインしていただく必要があります。









レビュー
レビューはまだありません。