大自然に逆らわない
安心・安全を

人類が地球上に生をなし、大いなる自然の恵みを享受しながら、生かされる存在として時を重ねてきました。
また同時に、人間が織りなす英知は、社会のさまざまな分野において著しい発展に寄与しました。しかしながら、
効率優先・経済優先の社会構造は、農業の分野において、化学的な物質を自然へと放つきっかけとなりました。

そしてそれは、自然界の生態系を乱し、多くの有用な微生物の活動の妨げとなる事を意味します。
このような人為的なコントロールは、自然の秩序からかけ離れた存在になると考えます。

さんらいふは1981年の創業以来、「安心・安全」にこだわった食品をみなさんにご提案してきました。
その間、化学はより進歩し食品を生産しやすく、保存しやすく、経済的にも手に取りやすくなりました。

しかしそのような食品がとりまく環境には違和感を持ち、自然界とうまく調和が取れているようには思えません。

さんらいふは現在も、そして未来も自然と生き物、環境に配慮し、
作る人と食べる人が健やかに暮らせることを目指しています。

農

農産物 - 化学農薬と化学肥料を乱用しない

近年、化学農薬の安全性は化学技術の進歩や行政の取り組みなどにより、
以前と比べると飛躍的に高くなりましたが、これまで何度となく指摘されてきた人体への影響は、
いまだ食べる人だけでなく作る人へも及んでいます。

また野生の動植物やそれを取り囲む水、大気、土が化学物質に汚染されることで、
生態系への影響も少なくはありません。

さんらいふでは、化学的な農薬や肥料に頼らず、
環境や自然に負荷をかけない栽培方法を実践
しています。

- 化学農薬・化学肥料
使用回数

例)品目:ナス 栽培様式:露地

※下記は指で左右に動かすとすべて見る事が出来ます。
  • ※奈良県公式HP「奈良県の慣行レベル」より

栽培技術の向上も含め、生産者は常に状況に応じた適切な判断を用い、
病害虫に対応するよう努めていますが、
近年の異常気象ではどうしても対応しきれない場合があります。

その際は、有機農業(有機JAS)で認められている環境や人体への負荷が少ない農薬に限り、
使用するようにしています。しかし、果樹のように一度植え付けると、長きにわたり栽培が行われる
作物には、化学農薬のように強力かつ薬効を持続させることができません。

効果が弱いことから、樹勢は低下し、更には樹を枯らしてしまうことや、
収穫すらできない状況にも陥ります。

このように「樹」の生死を左右するようなリスクを低減させるという理由から、
果樹のような永年性作物に限り、特栽基準で化学農薬の使用を認めています。

また土壌にはその土地に昔から住み慣れた土着菌・土着微生物の力を最大限に引き出すこと、
そして有機質肥料を効果的に施すことで、「作物を健康に育てる」ということを大事にし、
土と作物が持つ特有の栄養素や風味などを失いかねない化学肥料は使いません。

畜

畜産物 - 幸せな飼育環境を考える畜産

「いのちをいただく‐みいちゃんがお肉になる日‐」(原案:坂本義喜)という絵本は、小さな女の子が生まれた時から
一緒に育ってきた牛のみいちゃんが、「お肉」になるために解かれる(=殺される)というお話しです。

そしてみいちゃんのお肉を目の前にした女の子は、泣きながら(ありがとう)という気持ちをこめ「いただきます」と食すのです。

人間の食生活がいかに生き物によって支えられているかを考えさせられます。
昔はそれぞれの家で家畜から得られる卵や肉などの食料を大事にし、命の尊さをもっと身近に感じていました。

しかし現代では生産性の向上を目指すばかり、生き物に化学薬品を用いて生産量を増やし、
流通に効率の良い品質にされた生き物の「いのち」には、果たしてどんな意味があったのでしょうか。

さんらいふで取り扱う畜産物は、生き物それぞれの「いのち」が大事だと考えたところ、生前の飼育環境でできるだけ
化学薬品を使わず、ストレスフリーな環境を作り出すことのできる生産者が心をこめて育てています。

- 飼料メーカーによる配合飼料は使用しない

生き物に対して適切な栄養分がブレンドされた配合飼料の原料は、原産地や栽培方法を知ることが
できないという不明点があります。

また添加物として酸化防止剤やカビ防止剤などが含まれていることも多いので、
さんらいふではメーカーが取り扱う「配合飼料」の使用を禁止し、
生産者が自ら栽培した作物を原料にした「自給飼料」や、詳細が明らかにされている単体飼料を
自ら混ぜ合わせた「自家配合飼料」を使用
しています。

- 一般的な配合飼料とさんらいふ生産者の飼料の違い

採卵鶏の飼料の場合

※下記は指で左右に動かすとすべて見る事が出来ます。
一般的な配合飼料例
  • ・とうもろこし
  • ・精製米
  • ・マイロ
  • ・大豆油かす
  • ・コーングルテンミール
  • ・チキンミール
  • ・魚粉
  • ・とうもろこしジスチラーズグレインソリュブル
  • ・ふすま
  • ・コーングルテンフィード
  • ・米ぬか
  • ・かきがら
  • ・炭酸カルシウム
  • ・動物性油脂
  • ・食塩
  • ・リン酸カルシウム
  • ・べタイン
  • ・パプリカ抽出処理物
  • ・無水ケイ酸
さんらいふ生産者の一例
  • ・米(奈良県産)
  • ・小麦(兵庫県産)
  • ・糠(奈良県産)
  • ・おから(奈良県産)
  • ・いりこ(瀬戸内産)
  • ・牡蠣殻(広島県産)
  • ・ごま(トルコ産)
    ※輸入品だがポストハーベストなどの影響がないもの
  • ・醤油粕(和歌山産)
  • ・腐葉土(明日香村にて自家採取)
  • ・野草や無農薬の野菜くず(自家菜園)

※飼料の原材料産地まで特定している

- 飼料に抗生物質を加えない

市販されている飼料には生き物の病原体感染の防止や発育を速めるために、
抗生物質が含まれていることがあります。

抗生物質は、与え続けるとその病原体が耐性を持ち始め、効果がなくなってきます。
さらにはその耐性菌が強さを増すと、食用として人間が体内へ取り入れた際に、伝染病としての人的被害が深刻化してしまうことが問題視されています。

さんらいふでは、生き物と人間の健康を守るため、基本的には抗生物質の使用はしていません。

しかしながら、伝染病予防のため生後から決まった日数で施さなければならないワクチンや抗生物質があるため、
必要最低限は使用します。

- 生き物にとって快適かつ
健康的な生活を

「飼育される」という行為は、「自然に生きる」とは異なる環境であることから、
生き物にとって少なからずストレスを感じてしまうことになります。

それは生き物の精神的な苦痛になり、身体の健康を害することへとつながっていきます。

狭い場所で多くの生き物が自由に動き回ることができない程の過密飼育ではなく、
広々とした場所で好奇心旺盛に仲間同士で遊び、動き回れる環境を提供することで、
快適かつ健康的な生活をおくれると考えています。

水

水産物 - 豊かな水産資源は穏やかな漁業から

日本人の食卓に旬のいろどりと栄養のバランスをもたらす水産資源は、減少の一途をたどっています。
世界では約9000万トンの天然漁獲量のうち約33%にもあたる約3000万トンもが余分に漁獲されているという
報告があります(2018年世界漁業・養殖業白書より)。

これら「乱獲」は日本近海でも例外ではなく、発達した漁獲技術をもって、
稚魚や卵を持った親魚までも追いかけまわし、水産資源は枯渇へと近づいています。
このままでは天然魚が食べられなくなる日がくるかもしれません。

このような限りある水産資源にたいして、漁獲量に一定の制限を設けることや、
漁業を行う上でのルールが有効に管理されていること、そして海鳥やウミガメなどの絶滅危惧種が
不本意に混獲されて生態系を乱さないこと、これらをもって持続可能な漁業を行うことが重要であり、
そのような動きが世界的に注目されています。

さんらいふで取り扱う水産物は「天然漁獲」を中心としています。
広大な海洋や河川を成長段階や環境の変化に応じて生息場所を旅する回遊魚は、
まさしく「旬」を知らせてくれる大事な存在といえます。

しかし世界規模で需要が高まっている鮮魚は日本へ回遊する前に外国で獲られてしまい、
また地球温暖化などの影響で、水揚げ量・魚種は不安定になっています。
そのような状況の中でも、消費者へお届けできるモノをご提案していくことで漁師さんを
上手く支えていけることを望んでいます。

また「養殖」では、いけすなどの狭い範囲で囲い飼いをするため、水質悪化による病気が蔓延しやすくなります。
そのため抗生物質や防カビ剤が使用されますが、それらを投与された水産物を食べること、
その飼育されていた水が海洋や河川に流失されることに懸念を抱いています。

さんらいふでは化学薬品や添加物を加えた飼料を使用しない海藻類や貝類、四万十川で捕まえたウナギの稚魚を、
活性炭を施工した養殖池で育成し、餌には自家配合飼料に地元の新鮮な魚を混ぜて与えるなど、
生産管理がしっかりとしている「養殖漁獲」に関しては、これも人間の食生活を支える一つの手段と考えています。

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